シロアリ駆除の基礎知識
シロアリ駆除の基礎知識ですが、まずは業者に依頼した場合の相場価格を抑えておきましょう。ベイト工法を依頼する場合だと、外周1メートルごとに約4000円から高くても8000円かかるなど、大体の金額は決まっています。これらの数値よりも極端に高い所はもちろん、不自然に安い所も要注意です。駆除能力が高くなかったり、他に様々な名目でサービスを追加しておかないと効果的なシロアリ駆除が出来ないというパターンも考えられます。請求書を見ると、その業者のホームぺ―ジに記載されている金額とかけ離れている料金だったということも起こり得るのです。
駆除をする時にどのような薬剤を使うかも事前に情報収集をしましょう。シロアリ駆除用の薬剤の種類は豊富で、その中からどれを採用するかはその業者の裁量次第です。出来るだけ安全性が高く臭いなどが少ない方がいい場合は、そのような薬剤を選んでいるところの方が無難です。見積もり自体は無料なので、料金だけではなく薬剤に関する疑問も伝えておきましょう。一回シロアリ駆除を行えばずっと平気というわけではなく、薬剤の効果は大体どんなものでも約5年くらいで効果が薄れていきます。そのため、もしまたシロアリが復活した場合に備えて料金を取らずに点検をしてくれるところなど、保証制度が充実しているところに依頼をしておく方がマイホームを長持ちさせるためには重要です。無料点検の回数なども業者ごとに異なっています。
シロアリ駆除剤の成分
では具体的に現在シロアリ駆除剤に使われている成分はどのようなものがあるかというと、まずネオニコチノイド系です。これはタバコに含まれるニコチンに似た構造をしており、毒性も人間には低いので広く使われています。また水に溶けやすいので使用する時は土壌に流出しないように注意が必要です。
またピレスロイド系のものも使用されています。この成分の特徴は即効性があるので、シロアリを痙攣させ麻痺させる事で駆除します。これも人間には毒性が少ないのが特徴ですが、魚には毒性が高いので水に流してはいけません。
他にもフェニルピロール系やフェニルピラゾール系の成分も使用されています。フェニルピロール系の薬剤はシロアリに呼吸障害を起こして駆除します。フェニルピラゾール系の薬剤は少ない量で沢山のシロアリを駆除できるのが特徴です。その為多くの薬剤に使用されている成分です。しかしどちらも人間には強い毒性を持っているので小さなカプセルのようにした薬剤も開発されています。あとカーバメート系の成分もシロアリ駆除剤には使用されています。これが含まれている薬剤を使用する事で、シロアリを興奮状態にして中毒症状を起こさせ退治する事が可能です。ただ人間に対する毒性は高く、使用すると室内の空気を汚染する場合もあるので使用に注意が必要です。このように現在使われているシロアリ駆除剤の成分は昔と比べてかなり安全性は高くなっています。それでも人間にとって毒性が高いものも依然としてあるので小さな子供やペットがいる家庭では慎重に使用する必要があります。
シロアリの生態
羽アリは気候が蒸し暑くなり始める6-7月の夕刻に飛び立ちます。風にのってしばらく飛んだ後、地上にたどり着くと営巣活動に入ります。営巣するのは建物の壁の間や浴室の床の下の木材基礎部分など、湿度が高く比較的温かい温度の場所に多い傾向があります。建物から離れた木の切り株などにも特徴的な塊状の営巣活動を行っているのを観察することが出来る場合もあるのです。一つの巣には数万から数十万匹にも及ぶことがあります。巣を中心にした行動範囲は100メートルに及ぶこともあり、本巣や被害箇所以外にも分巣することも珍しくないのです。
ヤマトシロアリはややこぶりの体長で4.5-7.5mmほどで羽の長さは7mm前後で、体色は黒褐色をしているのが特徴です。羽アリが活動を始めるのは温暖な気候の沖縄では2-3月、寒冷な東北以北では6月ごろ、それ以外の地域では4-5月の少し蒸し暑い日の昼間から夕刻頃に飛び立ちます。営巣活動に特徴があり、イエシロアリのように独立した巣を作る傾向は乏しく、食害をおこなっている場所がそのまま巣(コロニー)もかねていることになるのです。1コロニーあたりの生息数は1-2万ほどの数になりますが、もっと少数の数でもコロニーを形成し食害が始まっていることもあるのです。行動範囲も非常に限定されており、当該住宅内部に止まるのが通常です。
シロアリ駆除を依頼する際の3つのポイント
また価格表を見せてくれたからといって安心してはいけません。その価格表を前もって高く設定しておいて、依頼者が契約するか迷っている時にすかさず大幅な値下げをして、いかにも安くしたかのようなイメージを持たせて契約させようとする業者もいるので注意しましょう。こうした業者に引っかからない為には事前に、シロアリ駆除の大体の平均的価格を調べておくと良いです。2つ目はすぐに契約や工事をしたがる業者もあまり信用してはいけないという点です。悪質な業者はお客に他社との比較をしてほしくない為、とにかく契約を急ぐ傾向があります。何故なら調べられると自分達がいかに値段が高いかがばれてしまうからです。
そして契約を取れた後も、相手に考える時間を与えずにすぐに工事をしようとします。中には既に工事業者が後ろに控えていて、契約をとった瞬間に即日で工事を始めるケースもありますのでとにかく急がせない事が重要です。さらに工事を始めると、色々と不安を煽るような事を言って必要のないオプションをたくさんつけようとしてきます。その結果どんどん値段は高くなってしまいますので、とにかく事前に見積もりをしっかりととる事が大切です。3つ目はシロアリ駆除の団体に加入している業者かをチェックするという点です。国内には国土交通省が管轄する公益社団法人の日本しろあり対策協会という団体があります。もちろんそこに入っていないからといって全て悪質な業者という訳ではありませんが、教会に登録している業者を選んだ方がより安全です。
シロアリ駆除をしなくてはいけないフェーズって?
業者の中にはこのシーズンを前に駆除をするようにや、暖かくなってきたので、防腐剤が寒い時期より良く浸透しますよと進めてくるところがありますが、それに惑わされる必要はありません。そもそも薬剤は染みこませるものではなく木材の表面に散布して処理層をつくるものです。季節は関係ありません。黒ありと同じように女王アリを中心に兵隊アリ、働きアリが巣を作っています。黒アリにも羽アリがいてよく見間違えられます。白アリの羽アリとの相違点は羽を見てください。黒アリの羽は前後でサイズが違います。白アリは前後の羽のサイズは同じです。
日本で家屋に被害を与えるシロアリはヤマトシロアリとイエシロアリの2種類が多いといわれています。ヤマトシロアリは日本全土、イエシロアリは中部以西、四国や九州に多く生息しています。二種類とも水気を必要としています。近年、乾燥した木の中で生息できるアメリカカンザイシロアリの被害が広まっているようです。木材表面に2mmくらいの穴をあけそこからフンをしますので小さな粒状のものが落ちていたらすぐに業者に連絡することをおススメします。関東、関西、中国四国地方の瀬戸内海側に確認されています。シロアリ駆除は業者に頼むほか自分でもできます。ベイト工法と呼ばれる家屋の周囲にステーションと呼ばれる毒餌が入っている容器を埋設しシロアリの駆除をするものや木材に処理剤を塗布する木部処理剤があります。